特集 炎症性腸疾患update
[Chapter 2] IBD治療のupdate
UC内科治療 ①(ステロイド前)
塩田 純也
1
,
北山 素
1
,
松島 加代子
1
1長崎大学病院 消化器内科
キーワード:
潰瘍性大腸炎(UC)
,
5-ASA製剤
,
budesonide局所製剤
,
carotegrast methyl
Keyword:
潰瘍性大腸炎(UC)
,
5-ASA製剤
,
budesonide局所製剤
,
carotegrast methyl
pp.1031-1035
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_1031
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★★★潰瘍性大腸炎(UC)の初期治療は,原則として病変範囲や重症度に応じて選択されるため,直腸炎型には局所製剤を,左側大腸炎型や全大腸炎型は経口薬を選択するが,最初のステップとしてはいずれの場合においても5-アミノサリチル酸(5-ASA)製剤が標準的である.
★★5-ASA製剤は寛解導入期から寛解維持期まで使用できる薬剤であるが,5-ASA不耐例の増加が指摘されているため,投与後間もなく症状増悪をきたす症例に対しては5-ASA不耐も念頭に置くべきである.
★5-ASA製剤の次のステップはステロイド製剤であるが,近年budesonide局所/経口製剤といったバイオアベイラビリティの低いステロイド製剤や経口インテグリン阻害薬であるcarotegrast methylが登場しており,UC初期治療における薬剤選択の幅は広がりをみせている.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容
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