特集 薬物療法がひらく新しい肝細胞癌の治療strategy
1 .肝細胞癌に対する薬物療法(1)治療アルゴリズムにおける位置づけ
山下 竜也
1
,
高田 昇
1
,
寺島 健志
1
,
荒井 邦明
1
,
金子 周一
1
1金沢大学附属病院消化器内科
キーワード:
肝細胞癌
,
薬物療法
,
治療アルゴリズム
Keyword:
肝細胞癌
,
薬物療法
,
治療アルゴリズム
pp.787-792
発行日 2020年7月20日
Published Date 2020/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001223
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本邦の「肝癌診療ガイドライン」における治療アルゴリズムでは薬物療法として,Child‒Pugh 分類A またはB の脈管侵襲および肝外転移のない4 個以上の多発例に対して第二選択として分子標的治療薬と肝動注化学療法,Child‒Pugh 分類A で肝外転移のある症例に分子標的治療薬,Child‒Pugh 分類AまたはB で肝外転移のない脈管侵襲例に肝動注化学療法と分子標的治療薬がTACE と肝切除とともに推奨されている.薬物療法として肝動注化学療法と分子標的治療薬が推奨されていることが本邦の特徴であるが,実臨床で行われている薬物療法を十分反映していると考えられる.今後,免疫チェックポイント阻害薬が加わり薬物療法の選択肢が増えるため,薬物治療自体のアルゴリズムが必要となってくる可能性がある.
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