進行肝細胞癌の治療戦略
進行肝細胞癌に対する分子標的薬治療の適応と成績 分子標的薬開始と中止のタイミング
山下 竜也
1
,
寺島 健志
,
荒木 邦明
,
金子 周一
1金沢大学附属病院 消化器内科
キーワード:
肝細胞癌
,
腫瘍進行度
,
投薬計画
,
臨床試験
,
治療成績
,
肝動脈塞栓術
,
Sorafenib
,
分子標的治療
Keyword:
Drug Administration Schedule
,
Clinical Trials as Topic
,
Carcinoma, Hepatocellular
,
Neoplasm Staging
,
Treatment Outcome
,
Molecular Targeted Therapy
,
Sorafenib
pp.1065-1073
発行日 2015年6月20日
Published Date 2015/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015304278
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進行肝細胞癌における分子標的薬として現在用いることのできる薬剤はソラフェニブのみである.ソラフェニブ治療開始のタイミングは,腫瘍進展度として肉眼的脈管侵襲や肝外病変がみられた場合,肝内多発例ではTACEによる治療効果が期待できない症例をTACE不応の基準を参考に考慮し,肝予備能がChild-Pugh分類Aの段階で治療開始を考慮する.ソラフェニブ治療中止のタイミングは画像上の病勢進行だけではなく,臨床症状の悪化の有無を考慮し,腫瘍の進展様式,副作用の程度や対費用効果,QOLを考慮し判断する.
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