特集 胃癌診療2019―現状と課題
4 .胃癌治療の現状と課題(1)胃癌治療ガイドライン第5 版を巡って
佐野 武
1
1がん研有明病院
キーワード:
胃癌
,
診療ガイドライン
,
EBM スタイル
,
治療アルゴリズム
Keyword:
胃癌
,
診療ガイドライン
,
EBM スタイル
,
治療アルゴリズム
pp.1353-1358
発行日 2019年9月20日
Published Date 2019/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000939
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「胃癌治療ガイドライン」は2001 年に初版が出版され,わが国初の悪性腫瘍治療ガイドラインとして,多様化する胃癌治療法の選択に重要なインパクトを与えた.当時はRCT に基づくエビデンスがほとんど存在せず,「胃癌治療ガイドライン」は教科書スタイルで記述されたが,その後ガイドラインが示す標準治療を対照とする臨床試験が次々と行われ,新しいエビデンスが創出されて改訂を重ねるにつれ,EBM スタイルが取り入れられつつある.2018 年1 月の第5 版では,外科,内視鏡ともに新知見が盛り込まれ,クリニカル・クエスチョンが充実したが,とくに化学療法分野では「推奨レジメン」と「条件付き推奨レジメン」のカテゴリー分けが行われ,多様な病態への対応が可能となった.
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