炎症性腸疾患診療のupdate
Ⅴ 炎症性腸疾患の内科治療 ⑰サイトメガロウイルス(CMV)腸炎
松浦 稔
1
,
山田 聡
2
,
本澤 有介
2
,
山本 修司
2
,
妹尾 浩
2
1杏林大学医学部第三内科学
2京都大学医学部附属病院消化器内科
キーワード:
潰瘍性大腸炎
,
サイトメガロウイルス
,
TNF—α
,
CMV 再活性化
Keyword:
潰瘍性大腸炎
,
サイトメガロウイルス
,
TNF—α
,
CMV 再活性化
pp.888-893
発行日 2019年5月25日
Published Date 2019/5/25
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000821
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サイトメガロウイルス(cytomegalovirus;CMV)は通常幼少期に初感染し,生涯にわたり潜伏感染する.その後,多くの場合,無症状で経過するが,化学療法施行中や臓器移植後などの免疫抑制状態で再活性化し,時に臓器障害を引き起こし問題となる.近年,ステロイドに加え,免疫調節薬,カルシニューリン阻害薬(calcineurin inhibitor;CNI),JAK(ヤヌスキナーゼ)阻害薬など強力な免疫抑制作用を有する治療薬が登場し,潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis;UC)患者におけるCMV感染の合併リスクの増加とその対策が議論されている.
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