炎症性腸疾患診療のupdate
Ⅴ 炎症性腸疾患の内科治療 ⑯内視鏡的拡張療法
辻川 知之
1
,
神田 暁博
1
,
大槻 晋士
1
,
高橋 憲一郎
2
,
馬場 重樹
3
1国立病院機構東近江総合医療センター消化器内科
2滋賀医科大学消化器内科
3滋賀医科大学栄養治療部
キーワード:
腸管外合併症
,
狭窄
,
バルーン内視鏡
,
内視鏡的拡張療法
,
偶発症
Keyword:
腸管外合併症
,
狭窄
,
バルーン内視鏡
,
内視鏡的拡張療法
,
偶発症
pp.882-887
発行日 2019年5月25日
Published Date 2019/5/25
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000820
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炎症性腸疾患,とくにクローン病(CD)は腸管狭窄をきたす腸炎として知られている.狭窄は穿孔などを含めた腸管合併症のなかではもっとも頻度が高く,2007 年の難治性炎症性腸管障害に関する調査研究(日比班)では25%1)にみられ,また腸閉塞を発症しなくとも小腸スコープが通過しない内腔10 mm 未満の狭窄を含めると,われわれの施設では46%にも上っている.とくに狭窄症状がなければ経過観察でもよいが,狭窄部の多くは潰瘍を伴っており,線維化により徐々に狭窄が進行する.やがて腹部膨満や腸閉塞を生ずるに至ってはなんらかの狭窄解除術が必要となる.
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