研究
妊娠中のサイトメガロウイルス(CMV)IgG陽転後のCMVIgM抗体指数について
北村 亜紗
1
,
鳥谷部 邦明
,
萩元 美季
,
島田 京子
,
池田 智明
1三重大学 医学部産科婦人科学教室
キーワード:
サイトメガロウイルス
,
IgG
,
IgM
,
サイトメガロウイルス感染症
,
ウイルス抗体
,
妊娠合併症-感染性
,
後向き研究
Keyword:
Cytomegalovirus
,
Cytomegalovirus Infections
,
Antibodies, Viral
,
Immunoglobulin M
,
Immunoglobulin G
,
Pregnancy Complications, Infectious
,
Retrospective Studies
pp.809-813
発行日 2021年5月10日
Published Date 2021/5/10
DOI https://doi.org/10.24479/J00621.2021230408
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妊娠中のCMV IgG抗体陽転は妊娠中の初感染を意味する。一方、CMV IgM抗体指数は初感染時に上昇し、その後低下すると考えられているが、妊娠中CMV IgG陽転後の長期間でのIgM抗体指数の推移は十分に検討されていない。著者等は2013年度から三重県内26施設において妊娠中CMV初感染妊婦の抽出および先天性CMV感染児の同定を目的とした妊婦CMV抗体スクリーニングを行っている。今回、同スクリーニングコホートの中から、妊娠中にCMV IgGが陽転し胎児感染が確認された症例で、IgG陽転後にIgM抗体指数を複数回測定された11例を対象とし、IgM抗体指数の推移について検討した。その結果、妊娠後期IgG陽転後のIgM抗体指数の推移は2つのパターンに大別された。1つは、IgG陽転時にIgM抗体指数が低く、そこから緩徐に低下するパターン、もう1つはIgG陽転時にIgM抗体指数が高く、そこから急峻に低下するパターンであった。
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