炎症性腸疾患診療のupdate
Ⅳ 炎症性腸疾患の診断 ③潰瘍性大腸炎とクローン病との分類不能症例
遠藤 豊
1
,
梅沢 翔太郎
1
,
鍋田 陽昭
1
,
森川 吉英
1
,
吉田 篤史
1
1大船中央病院消化器・IBD センター
キーワード:
IBD unclassified( IBDU)
,
潰瘍性大腸炎
,
クローン病
Keyword:
IBD unclassified( IBDU)
,
潰瘍性大腸炎
,
クローン病
pp.784-787
発行日 2019年5月25日
Published Date 2019/5/25
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000801
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炎症性腸疾患(IBD)は臨床経過,血液・生化学・細菌学などの臨床検査と内視鏡などの画像検査・病理組織検査から総合的に診断される.診断時,腸結核・赤痢アメーバをはじめとした感染症,血管炎,薬剤性などの慢性腸炎をきたす疾患を除外して診断される.診断には内視鏡がとくに重要となる.IBD には潰瘍性大腸炎(UC)とクローン病(CD)があるが,発症初期は縦走潰瘍,狭窄,連続性炎症などの特徴的な内視鏡像を欠く場合やUC,CD の両方の特徴的所見を有する場合など鑑別に苦慮することはまれでない.IBD のなかで,UC とCD の鑑別困難な症例はIBDunclassified (IBDU)と診断する.本稿ではIBDU の頻度,臨床対応について述べる.
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