炎症性腸疾患診療のupdate
Ⅳ 炎症性腸疾患の診断 ②クローン病の診断基準
平井 みなみ
1
,
梁井 俊一
1
,
松本 主之
1
1岩手医科大学消化器内科消化管分野
キーワード:
Crohn’s disease
,
縦走潰瘍
,
敷石像
,
非乾酪性類上皮細胞肉芽腫
Keyword:
Crohn’s disease
,
縦走潰瘍
,
敷石像
,
非乾酪性類上皮細胞肉芽腫
pp.779-783
発行日 2019年5月25日
Published Date 2019/5/25
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000800
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クローン病(Crohn’s disease;CD)は若年者が発症し,小腸・大腸を中心とした全消化管に難治性潰瘍が認められる慢性炎症性腸疾患である.これらの腸病変の一部は,狭窄や瘻孔などの非可逆的な腸管障害へと進行し難治性に経過することが少なくない.CD は北米や欧州で有病率の高い疾患である.しかし,欧米では本疾患の診断基準として確立されたものはなく,臨床的あるいは病理学的な特徴を列挙したものが多い.一方,本邦では厚生労働省難治性炎症性腸管障害調査研究班(以下,IBD 調査研究班)がCD の診断基準を定め,定期的に改訂が加えられている.本稿では平成29 年度にIBD 調査研究班から報告された最新の診断基準1)を中心に概説し,本症の診断におけるポイントについて述べる.
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