Japanese
English
特集 癌と紛らわしい各領域の諸病変
大腸―炎症性腸疾患に合併する狭窄病変
Management of stenotic lesion associated with inflammatory bowel disease
池内 浩基
1
,
山村 武平
1
,
中埜 廣樹
1
,
内野 基
1
,
中村 光宏
1
,
野田 雅史
1
,
柳 秀憲
1
,
嵯峨山 健
1
,
西上 隆之
2
Ikeuchi Hiroki
1
1兵庫医科大学第2外科
2兵庫医科大学第2病理学
キーワード:
大腸癌
,
大腸狭窄
,
潰瘍性大腸炎
,
クローン病
,
結腸憩室症
Keyword:
大腸癌
,
大腸狭窄
,
潰瘍性大腸炎
,
クローン病
,
結腸憩室症
pp.1211-1218
発行日 2003年9月20日
Published Date 2003/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101501
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潰瘍性大腸炎においては,罹患期間が長くなれば発癌症例が増加することは一般に知られている.粘液癌が多く,多発傾向があるため,サーベイランスの重要性が指摘されている.クローン病においても患者数の増加とともに,癌合併症例の報告が増加している.しかし,クローン病では病変が非連続性であり,小腸病変を伴うため,潰瘍性大腸炎よりもサーベイランスは困難であり,一般的ではないのが現状である.これらの炎症性腸疾患に合併する狭窄病変に遭遇した場合,正確な診断を下し,どのような治療を選択すればよいか,悩むところである.
本稿ではクローン病に合併する直腸癌,診断に難渋した潰瘍性大腸炎に合併した狭窄病変症例,繰り返す結腸憩室症に合併する結腸狭窄症例を取り上げ,それぞれの症例の診断,治療およびそれらの疾患の要点について考察した.
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