特集 自己免疫性膵炎(AIP)
3 .自己免疫性膵炎の発症機序
塩川 雅広
1
,
児玉 裕三
1
,
妹尾 浩
1
,
千葉 勉
2
1京都大学大学院医学研究科消化器内科学講座
2関西電力病院
キーワード:
自己免疫性膵炎
,
IgG4
,
抗原
,
病態
Keyword:
自己免疫性膵炎
,
IgG4
,
抗原
,
病態
pp.165-171
発行日 2018年1月20日
Published Date 2018/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000225
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自己免疫性膵炎(autoimmune pancreatitis;AIP)の発症機序として,おもに自己抗原と自己抗体の反応による自己免疫機序の関与と,自然免疫の異常の関与の二つの病態仮説が考えられているが,現在のところ明らかになっていない.B 細胞特異的治療薬のリツキシマブがAIPに効果があることが米国から報告され,これは前者を示唆するものかもしれない.最近われわれは,AIP の患者血清中に,病因を成す自己抗体が存在することを明らかにした.本稿では,1 型AIP の発症機序について,われわれの研究を中心に紹介する.
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