特集 食道癌診療の進歩―現状と課題
4 .食道癌の治療(4)放射線療法・化学放射線療法
伊藤 芳紀
1
1国立がん研究センター中央病院放射線治療科
キーワード:
食道癌
,
化学放射線療法
,
放射線療法
,
救済治療
,
強度変調放射線治療
Keyword:
食道癌
,
化学放射線療法
,
放射線療法
,
救済治療
,
強度変調放射線治療
pp.1243-1250
発行日 2017年7月20日
Published Date 2017/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000081
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
食道癌に対する放射線療法の適応には,根治照射,手術の補助療法,内視鏡的切除後の予防照射,食道狭窄などの症状緩和照射などがあり,全身状態が良好な場合には,化学放射線療法が行われる.化学放射線療法により根治性が高まる一方で,心肺毒性などの遅発性有害事象の問題や遺残・再発例に対する救済治療(救済内視鏡治療,救済手術)の安全性に関する問題も認識されるようになり,さらなる治療成績向上のためにはこれらの対策が重要である.食道癌に対する放射線療法の現状について,日本で施行された臨床試験の治療成績をまとめ,新規抗癌剤,新規放射線治療技術や放射線治療機器も含めた成績向上を目指した治療開発の状況について解説した.
Copyright © 2017, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.