第2部 腫瘍性疾患 Ⅳ 膵癌 10 放射線治療

・放射線治療の適応として，局所進行切除不能膵癌に対する化学放射線療法，切除可能境界膵癌に対する術前化学放射線療法，腫瘍に伴う症状対策としての緩和的放射線療法，術後転移・再発巣に対する放射線治療がある．

・放射線治療は，CT画像を用いた三次元治療計画を行い，腫瘍に対する正確な照射と照射方法の工夫により正常臓器への線量低減を図ることが重要である．

・高精度放射線治療として，強度変調放射線治療，体幹部定位放射線治療，粒子線治療（陽子線治療，重粒子線治療）による高線量照射の治療開発が行われている．