投稿論文 紹介
華岡青洲の医学思想に及ぼした吉益東洞の甚深な影響
松木 明知
1
1弘前大学 大学院医学研究科麻酔科学教室
キーワード:
医哲学
,
乳房腫瘍
,
江戸期医学史
,
華岡青洲
,
吉益東洞
Keyword:
Philosophy, Medical
,
Breast Neoplasms
pp.1363-1374
発行日 2020年12月10日
Published Date 2020/12/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2021080700
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1923年に呉秀三によって華岡青洲の事績に関する本格的研究が始まってから約100年が経ち、この間、数百編の論文が報告されてきた。青洲は吉益南涯、大和見立に師事して彼らの影響を受けたが、青洲の医学思想は独自の主張であると考えられてきた。しかし、著者は青洲の標語のほとんどが南涯の父東洞の著述中に披見されることを見出した。これは青洲の思想が独自のものではなく、東洞の哲学に全面的に準拠していることを明示している。
Copyright© 2020 KOKUSEIDO CO., LTD. All Rights Reserved.