投稿論文 紹介
華岡青洲の"奇方"研究と吉益東洞の"方無古今"
松木 明知
1
1弘前大学 大学院医学研究科麻酔科学教室
キーワード:
医学書誌
,
医哲学
,
薬剤処方
,
薬学史
,
江戸期医学史
,
華岡青洲
,
吉益東洞
Keyword:
Bibliography of Medicine
,
Philosophy, Medical
,
History of Pharmacy
,
Drug Prescriptions
pp.808-816
発行日 2022年7月10日
Published Date 2022/7/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2022279377
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
華岡青洲は吉益東洞の言葉"方無古今"に触発され、「傷寒論」などに見える伝統的処方のみならず、経験的に有効とされた処方"奇方"("禁方")も必須と考えて、京都遊学中の1782年からその収集を始めた。その収集の業は生涯にわたって続けられ、「禁方(拾)録」、「続禁方録」としてまとめられた。したがって、青洲の医学の根底には"奇方"があり、これを無視しては青洲の医哲学を理解できない。"奇方"研究の発端は東洞の言葉にあり、永富独嘯庵の「「漫遊雑記」は"奇方"収集の契機となった。
Copyright© 2022 KOKUSEIDO CO., LTD. All Rights Reserved.