投稿論文 紹介
華岡青洲はいつ華岡流の医術を確立したと確信したのか
松木 明知
1
1弘前大学 大学院医学研究科麻酔科学教室
キーワード:
外科学
,
全身麻酔
,
乳房腫瘍
,
乳房切除術
,
書簡
,
江戸期医学史
,
麻沸散
,
華岡青洲
Keyword:
Anesthesia, General
,
General Surgery
,
Mastectomy
,
Correspondence as Topic
,
Breast Neoplasms
pp.899-905
発行日 2020年8月10日
Published Date 2020/8/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2020348053
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
華岡青洲は、麻沸散を応用して各種手術を行い日本近世外科学に新分野を開拓した。そのため、青洲が華岡流外科を樹立したと評価されている。しかし、従来の青洲研究では、いつ青洲がその医術を確立したと自覚したかは不明であった。著者は杉田玄白や大槻玄澤の青洲宛の書簡、乳癌手術件数、春林軒入門者数などを勘案して、青洲がそのことを自覚したのは玄澤から青洲をアジア一の外科医と賞賛する書簡を送られた1815年であったと結論する。
Copyright© 2020 KOKUSEIDO CO., LTD. All Rights Reserved.