投稿論文 紹介
華岡青洲の名と字と号についての最新の知見 「丸散便覧」の成立年に関連して
松木 明知
1
1弘前大学 大学院医学研究科麻酔科学教室
キーワード:
医学書誌
,
伝記
,
江戸期医学史
,
華岡青洲
Keyword:
Bibliography of Medicine
,
Biographies as Topic
pp.1357-1362
発行日 2020年12月10日
Published Date 2020/12/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2021080699
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華岡青洲の初期の著述は「華岡泰撰」の「丸散便覧」である。この著述の成立年を確定するため、著者は青洲自筆の書写本や1804年以前の青洲の著述の写本を綿密に調査した。その結果、青洲が"泰"を称したのは1782-4年で、1783年末には"震"と名乗っていることが判明した。したがって「丸散便覧」は1782-4年に成立したことが明らかになった。また著者は、青洲が最初に"南ちゅう"と号し、1782-3年には"玄洲"、そして1783年末までに"青洲"の号を使い始めたことも明らかにした。
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