投稿論文 紹介
華岡青洲の"活物窮理"と「青洲医談」
松木 明知
1
1弘前大学 大学院医学研究科麻酔科学教室
キーワード:
医学書誌
,
医哲学
,
江戸期医学史
,
華岡青洲
Keyword:
Bibliography of Medicine
,
Philosophy, Medical
pp.680-689
発行日 2022年6月10日
Published Date 2022/6/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2022245838
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華岡青洲の標語"活物窮理"がいつ提唱されたかは定かではない。青洲は著書を出版しなかったので、口述記録は彼の医哲学を研究するために不可欠である。「青洲医談」(4巻本)は1810年代の初期に稲川梁策が記録して成立した口述記録である。その第2巻に医説に関する7条文が披見されるが、"活物窮理"に関連した語句はない。それゆえにこの標語は「青洲医談」成立時にはまだ作られておらず、1810年代の後半に完成したと考えられる。
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