特集 産婦人科医が担うべき産道裂傷の包括的ケア―女性のQOLを守るために
産道裂傷の解剖・診断・治療・予防
5.産道裂傷の予防
松岡 隆
1
R. Matsuoka
1
1昭和医科大学医学部産婦人科学講座(准教授)
pp.1071-1074
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003567
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産道裂傷,特に肛門括約筋損傷(OASIS)は,分娩後のQOLに長期的影響を及ぼす重要な課題である。リスク因子の把握とともに,適切な会陰切開の適応判断と角度設定(60°以上)が裂傷予防の鍵となる。分娩時には会陰支持や体位選択,修復時の直腸診・連続縫合法・Vicryl Rapide®使用が推奨される。さらに,産褥期の骨盤底筋リハビリとチーム医療が母体の回復に寄与する。

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