症例
腹腔鏡下子宮全摘術後の腸管脱出を伴う腟断端離開への腹腔鏡下修復術の際に膀胱充満が有効であった1例
北 采加
1
,
城 道久
1
,
河谷 春那
1
,
苔原 つばさ
1
,
清瀬 ますみ
1
,
野々川 結依
1
,
鈴木 裕紀子
1
,
大木 規義
1
,
吉田 茂樹
1
A. Kita
1
,
M. Shiro
1
,
H. Kawatani
1
,
T. Kokehara
1
,
M. Kiyose
1
,
Y. Nonokawa
1
,
Y. Suzuki
1
,
N. Oki
1
,
S. Yoshida
1
1社会医療法人愛仁会千船病院産婦人科
pp.532-536
発行日 2025年5月1日
Published Date 2025/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003401
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腹腔鏡下子宮全摘術後の腸管脱出を伴う腟断端離開への腹腔鏡下修復術の際に膀胱充満が有効であった1例を経験した。72歳,2妊2産。子宮全摘術後6カ月で性交渉を契機に腸管脱出を伴う腟断端離開が生じた。さらなる腸管脱出予防のため,膀胱充満の状態で腹腔鏡下修復術を行った。尿で充満した膀胱が離開した腟断端を覆い,腹腔内から腸管脱出はなかった。腟断端および骨盤腹膜を縫合し手術を終了した。術前の膀胱充満は有効な処置であった。腟断端が離開しても腸管脱出を予防するため,腹腔鏡下子宮全摘術では骨盤腹膜の縫合が推奨される。

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