症例
巨大筋腫で生検不能な子宮内膜をMR拡散強調像から悪性を予測して腹腔鏡手術を回避し,術後に子宮内膜癌と診断した1例
一宮 素奈
1
,
城 道久
1
,
根来 柚衣
1
,
前田 哲雄
2
,
渡邊 隆弘
3
,
大木 規義
1
,
吉田 茂樹
1
M. Ichimiya
1
,
M. Shiro
1
,
Y. Negoro
1
,
T. Maeda
2
,
T. Watanabe
3
,
N. Oki
1
,
S. Yoshida
1
1社会医療法人愛仁会千船病院産婦人科
2社会医療法人愛仁会千船病院画像診断科
3社会医療法人愛仁会千船病院病理診断科
pp.1733-1737
発行日 2024年12月1日
Published Date 2024/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003257
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巨大筋腫による解剖学的問題で生検不可能な子宮内膜をMRIの拡散強調像から悪性を予測し,術後に子宮内膜癌と診断した1例を経験した。51歳,1妊1産。20cmの巨大筋腫で子宮体部が強く後屈し,MRIの拡散強調像で偶発的に子宮内膜は高信号を示したが,生検はできなかった。患者は腹腔鏡手術を希望したが悪性の可能性を疑い,回収に細断が必要な腹腔鏡ではなく腹式単純子宮全摘術を選択し,IA期の類内膜癌と診断した。内膜生検が不可能な子宮でも拡散強調像は癌の予測に有用で,巨大筋腫での腹腔鏡下子宮全摘術の可否に応用できる。
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