症例
Fetal brain death syndromeに特徴的な臨床像を示した3症例の転帰
大西 和哉
1
,
城 道久
1
,
安田 立子
1
,
北 采加
1
,
村越 誉
1
,
岡田 十三
1
,
吉田 茂樹
1
K. Onishi
1
,
M. Shiro
1
,
R. Yasuda
1
,
A. Kita
1
,
H. Murakoshi
1
,
J. Okada
1
,
S. Yoshida
1
1社会医療法人愛仁会千船病院産婦人科
pp.869-875
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003064
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Fetal brain death syndrome(FBDs)は胎児の脳死を示す病態であり,胎児心拍陣痛図(CTG)における基線細変動消失を特徴とするが,類似した所見を呈する重度の胎盤機能不全との鑑別方法は確立していない。今回,FBDsに特徴的な臨床像を示した3症例の転帰を示す。3症例とも基線細変動は消失していた。2例は急速遂娩後に胎内での虚血性脳症の診断に至り,1例は超音波検査で臍帯動脈血流が正常および胎児脳出血と診断した。基線細変動消失かつ臍帯動脈血流正常の所見はFBDsの可能性があり,経時的な胎児超音波検査や胎児脳MRI検査が考慮される。
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