症例
経腟分娩後10日目に突然発症した遅発性の産褥外陰血腫の1例
吉武 壮生舜
1
,
城 道久
1
,
安田 立子
1
,
岡田 十三
1
,
吉田 茂樹
1
S. Yoshitake
1
,
M. Shiro
1
,
R. Yasuda
1
,
J. Okada
1
,
S. Yoshida
1
1社会医療法人愛仁会千船病院産婦人科
pp.651-653
発行日 2023年6月1日
Published Date 2023/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002592
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外陰血腫は産褥数時間後に発症することが多い。今回産褥10日目に診断した遅発性の外陰血腫を経験した。34歳の経産婦が経腟分娩後10日目に外陰部の疼痛を訴え受診した。視診と触診で大陰唇に腫脹を認め,超音波検査で外陰部血腫と診断した。造影CTで血腫周囲に仮性動脈瘤を疑う結節状の濃染像を認めた。血腫除去と再縫合を行い,その後再発はなかった。分娩時に生じた仮性動脈瘤破裂により,遅発性に外陰血腫が生じることが稀にある。退院後に外陰部の疼痛の訴えがあれば遅発性の外陰血腫を考慮して,積極的に受診を促すことが重要である。
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