特集 産婦人科医が知っておくべき新生児マススクリーニング
総論
5.新生児マススクリーニングと遺伝カウンセリング―産婦人科医の視点から―
髙橋 健
1
,
佐村 修
1
K. Takahashi
1
,
O. Samura
1
1東京慈恵会医科大学産婦人科学講座
pp.661-665
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003007
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新生児マススクリーニング検査の拡大や進歩に伴い,産婦人科医に求められる役割も増えている。妊娠中から検査の目的や必要性を説明する必要があり,また拡大スクリーニング検査が広まるなか,その説明や受検可能な施設の把握,罹患児が発見された場合の適切な医療機関への紹介も重要である。また,遺伝学的検査の側面ももっており,両親が遺伝性疾患の保因者であることが判明することもあるため,適切な遺伝カウンセリングを行い,両親の受け入れや心理面にも配慮する必要がある。次子が罹患児である可能性も考慮する必要があるため,次の妊娠や出産に向けての遺伝カウンセリングも重要であり,産婦人科医は家族の葛藤や選択肢を尊重し,適切なサポートを提供する必要がある。
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