特集 産婦人科医が知っておくべき新生児マススクリーニング
総論
4.新生児マススクリーニング対象疾患の最先端治療
中島 葉子
1
Y. Nakajima
1
1藤田医科大学医学部小児科学(准教授)
pp.655-659
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003006
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新生児マススクリーニングは,先天性代謝異常症(IEM)などの疾患の早期発見と治療を目的とし,患者の健康と生活の質を向上させる重要な公衆衛生施策である。IEMの治療法は,食事療法,薬物療法,酵素補充療法(ERT),遺伝子治療,肝移植など多岐にわたり,近年では遺伝子治療やmRNA治療,CRISPR/Cas9遺伝子編集などの新規治療法が注目されている。これらの治療法は患者の予後を大幅に改善し,生活の質を向上させるが,高額であり長期的な安全性確認が必要である。技術の進歩により,新しい治療法の導入が進むことが期待される。
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