特集 各種診療ガイドラインにみる挙児希望女性の合併症・併存疾患の取り扱い―プレコンセプションから妊娠・出産まで―
2.神経と筋の疾患
末岡 浩
1
K. Sueoka
1
1慶應義塾大学医学部臨床遺伝学センター
pp.341-345
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002514
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神経と筋肉にかかわる疾患には,後天的疾患としててんかんが,先天的疾患として神経筋疾患に分類される疾患がある。このなかには多くの指定難病が含まれ,また遺伝子に基づく疾患が多く存在する。神経専門医が長期にわたり管理をしていることが一般的であるが,妊娠に際して,神経専門医ではなく産婦人科医が直接留意しなくてはならない代表的な疾患として,筋強直性ジストロフィーが存在する。流早産,羊水過多,リトドリン塩酸塩投与による横紋筋融解症のリスクなど妊娠に関して留意点が多い。疾患遺伝子診断の重要性や児に対する出生前診断,妊娠前からの着床前遺伝子検査なども管理をするうえでの重要な選択肢である。
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