特集 絨毛性疾患の最新トピックス
絨毛性疾患の基礎的・臨床的研究の今後の展開
10.胞状奇胎発症機序についての最新知見
-―遺伝子変異と生殖補助医療の観点より―
佐藤 明日香
1
,
碓井 宏和
2
A. Sato
1
,
H. Usui
2
1千葉大学医学部附属病院婦人科・周産期母性科
2千葉大学大学院医学研究院生殖医学
pp.165-170
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002463
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胞状奇胎の発症機序はいまだ不明な点が多いが,近年,胞状奇胎の発症にかかわる遺伝子変異がいくつか報告されている。これらの遺伝子はインプリンティング異常や卵子の減数分裂異常にかかわるものであり,これまで考えられてきた胞状奇胎発症機序の裏づけや新展開に貢献している。また,生殖補助医療による妊娠が増加することで,胞状奇胎の発症数は減少傾向にあるが,生殖補助医療下で発生した胞状奇胎からは胞状奇胎発症機序についての新知見が得られる可能性がある。
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