今月の臨床 産科出血―診断・治療のポイント
胞状奇胎
上岡 陽亮
1
1九州大学病院産科婦人科
pp.39-43
発行日 2009年1月10日
Published Date 2009/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101938
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はじめに
胞状奇胎は欧米では出生数1,000に対し0.5~1%の発生頻度とされるが,それに比してアジア地域においては発生頻度が高い1, 2).本邦における1997年の絨毛性疾患の地域登録成績によると,出生数1,000に対し全奇胎は0.71,部分奇胎は0.89であった.胞状奇胎は悪性新生物ではないと考えられるものの,続発症として侵入奇胎や絨毛癌を発生することがある.これらの発生を早期に発見,予防するために奇胎の正確な診断と娩出後の厳格な管理が必要である.
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