特集 絨毛性疾患の最新トピックス
絨毛性腫瘍(GTN)のトピックス
9.PSTT,ETTの臨床病理学的特徴と鑑別診断
南口 早智子
1
S. Minamiguchi
1
1京都大学医学部附属病院病理診断科
pp.159-164
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002462
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
本稿では,PSTT,ETT,絨毛癌の鑑別点を記載した。PSTT,ETTは絨毛癌と比較して,低いhCG値や低異型度で特徴的な組織像を示すが,免疫組織化学的にも鑑別可能である。PSTTは着床部型EVT由来で,p63/p40は陰性,ETTは絨毛膜型EVT由来であり,p63/p40が陽性となる。絨毛癌は,90%以上のKi-67陽性率やSALL4陽性を示す。PSN,EPSは2cm以下の微小病変であり,無症状で偶発的にみつかる。組織像のみではPSTT,ETTとの鑑別が難しく,臨床所見をあわせた総合的な判断を行う。
Copyright © 2023, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.