今月の臨床 計画妊娠—合併疾患への対応
腫瘍
19.胞状奇胎
後藤 節子
1
Setsuko Goto
1
1名古屋大学医学部産婦人科
pp.1288-1290
発行日 1991年11月10日
Published Date 1991/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900617
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発生頻度
胞状奇胎の発生率は,日本を含む東南アジアで高いが,近年,胞状奇胎の登録管理が,米国,西欧でも拡充されるにつれて,これらの国の発生頻度も従来報告されている程には,低くないとされてきている。
日本における胞状奇胎の発生頻度は,女子人口10万対10.2(1974)より7.9(1982)に減少しているが,分娩数1,000に対する比率は殆んど変化なく,近年2.92前後を保っている。年齢との関係は,文献的には妊孕年齢の終わりに近づくにつれ,特に40歳を越えると胞状奇胎の発生は増加し,4.02%,さらに45歳以上では50.76%と,39歳以下の頻度の10〜20倍以上にもなる。
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