特集 AYA世代の女性ヘルスケア―対応と実際―
Ⅳ.婦人科腫瘍・婦人科疾患への対策
5.子宮筋腫への対応
小谷 泰史
1
,
松村 謙臣
1
Y. Kotani
1
,
N. Matsumura
1
1近畿大学医学部産科婦人科学教室
pp.1122-1126
発行日 2022年9月30日
Published Date 2022/9/30
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002300
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子宮筋腫は,AYA世代において代表的な疾患の1つである。近年の晩婚化からAYA世代においての子宮筋腫は,妊孕性を温存する管理が必要とされる。子宮筋腫は大多数の人が経過観察で管理していることが多いが,過多月経,圧迫症状や不妊などの症状を呈した状態では,手術療法が選択されることが多い。また,子宮筋腫がある状態で妊娠すると,妊娠,出産時に支障をきたすおそれがある。子宮筋腫核出術は,開腹手術だけでなく,近年では腹腔鏡手術,子宮鏡手術などの選択肢がある。その術後においても,再発や妊娠時における子宮破裂などの諸問題もあり,手術だけで治療を終えるのではなく,妊娠,出産,再発など長期にわたる管理が必要であると思われる。
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