特集 どうする? 子宮腺筋症の管理
11.子宮腺筋症に対する手術療法
小谷 泰史
1
,
松村 謙臣
1
Y. Kotani
1
,
N. Matsumura
1
1近畿大学医学部産科婦人科学教室
pp.1457-1461
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002373
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子宮腺筋症は,子宮筋層内に子宮内膜組織が存在する病態であり,すべての女性の20~30%程度に発症するとされる。妊孕性温存を希望する人で,薬物療法でコントロール不良な場合や妊孕性の改善目的で子宮腺筋症摘出術を施行することもある。子宮腺筋症摘出術は,かつては開腹手術が中心であったが,近年では腹腔鏡手術で対応することが多い。術後は最低6カ月避妊を指導し,分娩方法は原則帝王切開とする。子宮腺筋症摘出術の術後は,子宮破裂のリスクは非常に高いが,手術をすることで妊娠率や症状改善には有効である。また子宮腺筋症がある状態での妊娠も,様々な産科合併症を引き起こすため,その管理には慎重な対応が必要とされる。
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