特集 エコー 診療マニュアル
婦人科
5.子宮筋腫
田中 善章
1
Yoshiaki Tanaka
1
1市立吹田市民病院産婦人科
pp.1364-1366
発行日 1991年12月10日
Published Date 1991/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904970
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子宮筋腫(筋層内筋腫核および漿膜下筋腫核)(図1)
子宮体部に約10cmの筋層内筋腫核,底部に約4cmの漿膜下筋腫核を証明する。子宮筋腫核は正常子宮筋層とは明瞭な境界によって区別され,その内部は渦巻状,斑紋状のwhorled patternと呼ばれる特有のエコーを示す。このwhorled patternは摘出標本の所見でわかるように,筋腫核内の筋束走行を反映するものである。したがって筋腫核割面が平滑な場合はこのwhorled pat—ternの不規則性が減弱し,びまん性充実部としてとらえられる。子宮底部にみられる漿膜下筋腫核の内部エコーはそのような所見を示している。また漿膜下筋腫核は子宮本体より外方に突出した形で証明され,筋層内筋腫核に比べて子宮本体の形状に与える影響は少ない。`
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