特集 産婦人科診療に必要な遺伝カウンセリングの基本知識と実際
各論
8.着床前診断の遺伝カウンセリング:PGT-M
水口 雄貴
1
,
佐藤 卓
2
,
末岡 浩
3
Y. Mizuguchi
1
,
S. Sato
2
,
K. Sueoka
3
1慶應義塾大学医学部産婦人科学教室
2医療法人財団荻窪病院虹クリニック
3慶應義塾大学病院臨床遺伝学センター
pp.195-200
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002056
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・PGT-Mは重篤な遺伝病に対して,次世代への疾患の伝播を防ぐことを目的として,倫理審査を経て認可された事例のみ実施されている。
・PGT-Mは生殖補助医療と,遺伝子診断にかかわる技術の両輪によって成り立っており,遺伝カウンセリングではその両者についてもメリット・デメリットを伝える必要がある。
・PGT-Mは倫理的,社会的問題を多く孕んでおり,その実施に可否については一律に判断されるものではない。時代とともに変容する状況のなかで,遺伝カウンセリングではPGT-Mの正確な情報の提供を行い,多様な価値観を尊重してクライアントの自律的な意思決定をサポートするよう努めていくことが大切である。
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