特集 着床前診断—現状と近未来の方向性—
各論
6.日本における着床前診断の実施結果の集積とその成果
佐藤 健二
1
,
末岡 浩
2
,
樋口 敦彦
3
,
仙波 宏史
4
,
水口 雄貴
3
,
佐藤 卓
3,5
,
苛原 稔
6
K. Sato
1
,
K. Sueoka
2
,
N. Higuchi
3
,
H. Senba
4
,
Y. Mizuguchi
3
,
S. Sato
3,5
,
M. Irahara
6
1東海大学医学部専門診療学系産婦人科
2慶應義塾大学医学部臨床遺伝学センター
3同大学医学部産婦人科学教室
4立川病院産婦人科
5医療法人財団荻窪病院 虹クリニック
6徳島大学大学院医歯薬学研究部/医学部産科婦人科学分野
pp.847-853
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001361
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日本で着床前遺伝子診断(PGT)を実施している主な施設を対象に毎年実施してきた全国調査から得られたデータを年ごとに比較分析した。重篤な単一遺伝子病に対するPGT(PGT-M)は,増加傾向にある疾患の多様性から実施施設は限定されていた。2回以上の流産の既往を有する均衡型染色体構造異常保因者に対するPGT(PGT-SR)は全協力施設で実施され,2017年に急激な症例数の増加を認め,PGTの約80%を占めていた。2017年の時点では,FISHによる解析が大部分だが,今後網羅的解析が増加していくであろう。胚の生検法や解析法は今後の技術発展により変化していくものと考えられる。
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