特集 産婦人科診療に必要な遺伝カウンセリングの基本知識と実際
各論
7.着床前診断の遺伝カウンセリング:PGT-AとPGT-SR
黒田 知子
1
,
川崎 奈美
1
,
加藤 恵一
1
T. Kuroda
1
,
N. Kawasaki
1
,
K. Kato
1
1加藤レディスクリニック
pp.189-194
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002055
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着床前診断(preimplantation genetic testing;PGT)では,流死産の反復により時間的,器質的に挙児が得られなくなることを回避できる可能性のある検査であること,ならびにPGTを施行しても移植可能胚が得られず移植に至らない場合や生検による胚のダメージ,モザイクや微細欠失等の診断精度の限界などに関して,夫婦が十分理解したうえでPGTを希望するか否かの意思決定を行うことが大切である。医療従事者は対象となる夫婦の背景や,ART治療施設のART技術,解析施設の解析技術などに鑑み,個々の症例に合わせたPGTに対する情報提供や,得られた解析結果をどのように取り扱うかに対して検討を重ねていくことが重要である。
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