特集 着床前診断—現状と近未来の方向性—
各論
4.着床前診断に関する海外の実情
水口 雄貴
1
,
佐藤 卓
1,2
,
末岡 浩
3
Y. Mizuguchi
1
,
S. Sato
1,2
,
K. Sueoka
3
1慶應義塾大学医学部産婦人科学教室
2医療法人財団荻窪病院 虹クリニック
3慶應義塾大学医学部臨床遺伝学センター
pp.835-839
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001359
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
着床前遺伝子診断(PGT)は,わが国ではこれまで日本産科婦人科学会の倫理会告に従って審査のうえ,承認事例について限定的に行われてきた。欧米では,各国での状況は異なるものの,かつてPGTを禁止あるいは厳しい姿勢を示していた国でも容認する方向に動いている。国の規制や方針もPGTの使用状況に大きく影響を与え,米国とイギリスでは,その実施状況に大きな違いがみられる。PGTの有効性についてはいまだ議論が分かれている部分もあり,様々な適応にPGTが果たして本当に有効なのかを知るためにも,世界に共通したPGTの報告体系の構築とデータ集積による正確な情報分析が必要である。
Copyright © 2020, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.