特集 排卵誘発のすべてⅡ ART編
3.ART患者の低刺激法の実際と成績
加藤 恵一
1
K. Kato
1
1加藤レディスクリニック(院長)
pp.1559-1565
発行日 2021年12月1日
Published Date 2021/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001986
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患者年齢が高く,卵巣予備能に応じた個別化刺激が広く行われているわが国では,低刺激法でのARTが数多く行われている。低刺激法は消極的な理由で選択されている場合もあるが,しっかりとした診断力,確かな技術力,いつでも患者を受け入れられる医療体制があれば年齢を問わず十分な成果が得られる。若年の患者が多い諸外国からも再評価されている低刺激法は,患者の身体的,経済的,社会的負担減やOHSSなど合併症の低発生率を考慮すると,近未来的にARTの主流となる可能性も秘めている。低刺激ARTの経験に富んだわが国の生殖医療医が,積極的に情報発信し世界をリードしていくときだと感じている。
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