今月の臨床 不妊症はどこまで治せるか
ARTの実際
10.ARTと卵巣刺激法
山野 修司
1
,
青野 敏博
1
1徳島大学医学部産婦人科
pp.156-158
発行日 1994年2月10日
Published Date 1994/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901606
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Assisted reproductive technology(ART)の進歩は目覚ましく,この十数年間で不妊症の治療法を大きく変革した.しかし,体外受精・胚移植法(IVF-ET)の妊娠率を20%前後に,配偶子卵管内移植法(GIFT)の妊娠率を30〜40%にと安定させたのは卵巣刺激法の進歩によると言っても過言ではない.とくにgonadotropin releasinghormone agonist(GnRHa)の併用により採卵のキャンセル率が減少し,さらに採取卵数も増加したことから現時点ではGnRHaを併用したhuman menopausal gonadotropin(hMG)療法がARTの卵巣刺激法として,最も汎用されている.本項ではこのGnRHaを併用したhMG療法の投与方法の実際と問題点について述べることにする.
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