特集 排卵誘発のすべてⅡ ART編
1.ART患者卵巣刺激—アゴニスト法
詠田 由美
1
,
泊 博幸
1
,
詠田 真由
1
,
権藤 咲紀
1
,
齋藤 研祐
1
,
佐野 由香子
1
,
本庄 考
1
Y. Nagata
1
,
H. Tomari
1
,
M. Nagata
1
,
S. Gondou
1
,
K. Saito
1
,
Y. Sano
1
,
K. Honjou
1
1医療法人IVF詠田クリニック
pp.1545-1551
発行日 2021年12月1日
Published Date 2021/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001983
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ART調節卵胞刺激(COS)の一方法であるGnRH agonist法(アゴニスト法)は開始時期により,ロング法,ショート法,ウルトラショート法に分類され,その成績は包括して取り扱われるが,agonist剤の性質上開始時期の違いは内因性ゴナドトロピンの放出量に影響を及ぼし,各法はまったく異なる反応や結果を呈する。
本稿では,agonistの性質を理解し,方法について解説するとともに,アゴニスト法のメリット・デメッリトについて検討した。その結果,アゴニスト法は外因性ゴナドトロピン剤投与量,OHSS発症の側面からはデメリットはあるが,採卵キャンセル率,採卵数,有効利用胚数,妊娠率,生産率などの観点ではメリットは大きい。アゴニスト法のOHSSへの対応を行うことにより,今後も選択肢に加えるべき優れた誘発法であると考えられる。
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