特集 図解 分子メカニズムから理解する婦人科がんの薬物療法
【総論】
Ⅱ 婦人科腫瘍の薬物療法のために知っておくべき遺伝子検査
1.婦人科がん診療における包括的ゲノムプロファイリングの実際
鍔本 浩志
1
H. Tsubamoto
1
1兵庫医科大学産科婦人科
pp.1310-1316
発行日 2021年11月30日
Published Date 2021/11/30
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001939
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がんの多数の遺伝子変化を調べて治療薬を探す試みは,以前は「クリニカルシークエンス」あるいは治療を目的とした「がん遺伝子パネル検査」と称していたが,遺伝性腫瘍を診断する目的で用いられる「マルチ遺伝子パネル(multi-gene panel;MGP)検査」と混同しやすく,最近では「包括的ゲノムプロファイリング(comprehensive genomic profiling;CGP)検査」と称される。薬事承認は,「がんゲノムプロファイリング検査」である。また,正常とは異なる遺伝子は,遺伝子変異,遺伝子異常,あるいは遺伝子バリアントとも称されるが,ここでは「次世代シークエンサー等を用いた遺伝子パネル検査に基づくがん診療ガイダンス 第2.1版(以下,3学会ガイダンス)」に沿って「遺伝子変化」に可能な範囲で統一する。
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