特集 最新知識の理解に役立つ 産婦人科医療の変遷と展望
周産期
3.一絨毛膜双胎の管理と治療
中田 雅彦
1
M. Nakata
1
1東邦大学大学院医学研究科産科婦人科学講座(教授)
pp.1027-1033
発行日 2021年10月1日
Published Date 2021/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001866
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一絨毛膜双胎では両児が共有する胎盤の吻合血管のために,二絨毛膜双胎とは異なる特徴的な合併症が生ずる。そのため,双胎間輸血症候群,一児胎児発育不全,双胎貧血多血症,双胎一児死亡に伴う胎児-胎児間失血やTRAP sequenceといった特徴的な合併症を念頭に管理する必要がある。その基本は超音波検査による詳細な経過観察であり,胎児治療の適応となった場合には胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固などの治療介入によって予後改善が期待できる。本稿では一絨毛膜双胎に固有の合併症とその管理について概説する。
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