特集 小児医療における診断・治療の進歩2018
Ⅱ.治療技術
17.一絨毛膜双胎に対する胎児鏡治療
石井 桂介
1
1大阪母子医療センター産科
キーワード:
双胎間輸血症候群
,
胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固術
,
胎児治療
,
Selective IUGR
Keyword:
双胎間輸血症候群
,
胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固術
,
胎児治療
,
Selective IUGR
pp.1739-1744
発行日 2018年11月1日
Published Date 2018/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000669
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双胎間輸血症候群(TTTS)は予後不良であり,予後の改善が望まれていた.妊娠26週未満の重症TTTSに対する胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固術(FLP)による効果(生存率の上昇と神経学的異常の頻度の低下)および安全性が示されたため,現在は第1選択治療となった.胎児鏡下に胎盤吻合血管を凝固して,両児間の血液移行を遮断する根治治療といえる.また,その他にも一絨毛膜双胎特有の重症な疾患があり,近年ではFLPの適応が拡大された.今後は,FLP後の児の長期予後に関する検討とフォローアップ体制の確立が望まれる.
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