特集 ポストコロナ時代の産婦人科医療
5.がんの診断と治療
山ノ井 康二
1
,
万代 昌紀
1
K. Yamanoi
1
,
M. Mandai
1
1京都大学大学院医学研究科婦人科学産科学教室
pp.719-723
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001777
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新型コロナウイルス感染症への対応を通じて,デジタル技術が生活に大きく浸透した。この変化が,がん診療にも大きく影響を与えるだろう。がんの診断には,リキッドバイオプシーの活用に加えて,月経血の活用も検討される。がんの不均一性を事前に把握することが可能になり,それをベースとした治療戦略の検討が普遍化するだろう。補助療法中の管理では,IoT機器などから送られるライフログをふんだんに活用することになると思われる。再発腫瘍の完治は依然として難しいかもしれないが,臨床的に悪性な分画を適宜把握してそれに対する治療を行うことで,担がんではあるもののQOLが保たれた生存期間の延長が可能になるかもしれない。
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