特集 ポストコロナ時代の産婦人科医療
6.新型コロナウイルス感染症に関する産科的課題
-—コロナが突き付けたもの,withポストコロナと周産期医療—
石渡 勇
1
I. Ishiwata
1
1石渡産婦人科病院(院長)
pp.725-731
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001778
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の大流行は社会活動,人流が制限され経済活動にも大きな変化をもたらした。医療の分野にもかつて経験がないほどの混乱を巻き起こしている。感染患者とりわけ重症患者用ベッドが不足し,一般の悪性腫瘍など治療を急ぐ患者や救急患者の受け入れ体制にも支障が生じ,医療逼迫の状況が続いている。感染が拡大している地域では,周産期医療体制が崩れかけているところもある。またコロナ禍で情報通信技術(information and communication technology;ICT)の普及が促進され,オンライン診療,遠隔医療が行われている。ポストコロナの時代もオンライン診療や遠隔医療はさらに普及していくと思われる。また,それに伴う診療報酬改定,キャッシュレス決済(クレジット・交通系ICカード,「PayPay」など)が必要になろう。行政のデジタル化も加速している。
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