特集 難治性婦人科悪性腫瘍の臨床最前線
12.外陰/腟悪性黒色腫
濱西 潤三
1
,
万代 昌紀
1
J. Hamanishi
1
,
M. Mandai
1
1京都大学医学部附属病院産科婦人科
pp.775-780
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000000494
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外陰/腟悪性黒色腫は,わが国の10万人に2人以下に発症する悪性黒色腫のなかの約1%以下に発症する非常に稀な疾患であり,アンメット・メディカル・ニーズが高い婦人科腫瘍の1つである。現在,皮膚型の悪性黒色腫に準じた治療が行われているが発生部位や遺伝子背景などが異なることから,皮膚型に比べて治療抵抗性で予後も悪い。現在,皮膚型に対しては,がんゲノム解析などにより,BRAF,MEK阻害薬などの分子標的薬の有用性が示され,さらに抗PD-1抗体などの免疫チェックポイント阻害薬の登場によりその治療法も一変しつつある。そこで本稿では,これらの新しい治療戦略を中心に概説する。
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