原著
当院で過去5年間に施行した産科危機的出血に対する子宮摘出術13例の検討
前田 振一郎
1,2
,
森上 聡子
1
,
夏山 貴博
1
,
小菊 愛
1
,
登村 信之
1
,
近田 恵里
1
,
佐原 裕美子
1
,
竹内 康人
1
,
吉岡 信也
2
S. Maeda
1,2
,
S. Morikami
1
,
T. Natsuyama
1
,
A. Kogiku
1
,
N. Tomura
1
,
E. Konda
1
,
Y. Sahara
1
,
Y. Takeuchi
1
,
S. Yoshioka
2
1神戸市立西神戸医療センター産婦人科
2神戸市立医療センター中央市民病院産婦人科
pp.331-336
発行日 2021年3月1日
Published Date 2021/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001664
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産科危機的出血に対して実施した子宮摘出術13例を対象とし,子宮全摘出術(TAH)の適応につき後方視的に検討した。4例は動脈塞栓術(TAE)施行後に,3例が止血不十分により,1例が合併症によりTAHに至っていた。止血不十分3例中2例は癒着胎盤症例であった。当初よりTAHを選択した9例は,循環動態が極めて不安定な症例や子宮破裂などTAEでは止血困難と思われる症例が多かった。TAEは産科危機的出血に有効な治療法であるが,全身状態不良,癒着胎盤,子宮破裂などTAHが必要な症例も依然として存在することが示された。
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