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当直翌日半休制度の導入による時間外労働への効果を評価する
-—後方視的研究—
柴田 綾子
1
,
片岡 裕貴
2
,
三上 千尋
1
,
石原 あゆみ
1
,
陌間 亮一
1
,
田中 達也
1
,
丸尾 伸之
1
A. Shibata
1
,
Y. Kataoka
2
,
C. Mikami
1
,
A. Ishihara
1
,
R. Hazama
1
,
T. Tanaka
1
,
N. Maruo
1
1淀川キリスト教病院産婦人科
2兵庫県立尼崎総合医療センター呼吸器内科・臨床研究推進ユニット,京都大学大学院医学研究科医療疫学分野
pp.337-343
発行日 2021年3月1日
Published Date 2021/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001665
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【目的】働き方改革に関して,様々な取り組みが提案されているが,実際の現場の声や効果を評価した研究は少ない。本研究では,当科で実施された当直翌日半休制度の時間外労働への効果について検討した。
【方法】新しく導入した当直翌日半休制度の導入前後において,当直のある医師2名,当直のない医師2名の時間外労働の変化を後方視的に分析した。また,医師に対してWebフォームを用いて無記名アンケートを行った。
【結果】重回帰分析では,当直翌日半休制度の導入によって時間外労働は有意に減少した〔−363.7分(95%CI −646.4〜−80.9,p=0.013)〕。毎月の分娩数,帝王切開数,母体搬送受け入れ数では,時間外労働へ影響を認めなかった。アンケートでは5名全員が,当直翌日半休制度導入後は「労働環境がよくなっている」と回答した。
【結論】本研究では,当直翌日半休制度の導入によって時間外労働が減少する可能性が示唆された。
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