特集 着床前診断—現状と近未来の方向性—
各論
5.着床前診断に関する日本産科婦人科学会倫理委員会の方向性
三上 幹男
1
M. Mikami
1
1東海大学医学部専門診療学系産婦人科
pp.841-846
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001360
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着床前診断は,人為的に命の選別を行うテクノロジーであり,優性思想の実践ではないかという側面と,しかし一方で遺伝性疾患を回避でき,流産,ART不成功を回避できる可能性があるテクノロジーで,当事者から苦しみを取り除くことができるかもしれないという側面がある。このテクノロジーはどのようなものであるか? どのように運用していくべきかを,社会に広く理解していただくように説明していくことが日本産科婦人科学会倫理委員会の役割と考えている。倫理的に非常に難しい問題を含んでいるが,多くの方々からご意見をいただき,よりよい方向に向かうようにしたい。
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