特集 AYA世代の女性ヘルスケア―対応と実際―
Ⅳ.婦人科腫瘍・婦人科疾患への対策
3.卵巣がんの対応
平田 幸広
1
,
岡本 愛光
1
Y. Hirata
1
,
A. Okamoto
1
1東京慈恵会医科大学産婦人科
pp.1112-1117
発行日 2022年9月30日
Published Date 2022/9/30
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002298
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近年,わが国ではAYA世代のがん患者数の増加に伴い,妊孕性温存治療は急速に普及している。卵巣がん治療は性腺機能に影響を与えるため,がん治療開始前に妊孕性温存に関する情報を患者に提供する。上皮性卵巣癌ではサブステージ,組織型,分化度による妊孕性温存治療の適応について理解が重要である。悪性卵巣胚細胞腫瘍は,化学療法感受性が高くⅢ~Ⅳ期の症例でも妊孕性温存治療が考慮できる。BEP(ブレオマイシン,エトポシド,シスプラチン)療法は,不用意な投与方法の変更が予後を悪化させるため注意が必要である。
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